福元満治さん(ペシャワール会事務局長)のお話、伊藤和也さん写真展「アフガニスタンの大地と子どもたち」(2010年)
福元満治さん(ペシャワール会事務局長)のお話
【日時】 2010年11月14日(日)16:30~18:30(開場16:00)
【場所】 法然院
大洪水による被災者は2000万人を超える
拡大する戦乱、感染病、そして自衛隊派遣
今、アフガニスタン、パキスタンで何が起きているのか
伊藤和也さん写真展 アフガニスタンの大地と子どもたち
【日時】 2010年11月13日(土)~18日(木)11:00~17:00
【場所】 法然院 (18日は撤収作業のため15:00まで)
[ 13日(土)・14日(日)
元現地ワーカー 進藤陽一郎さんの解説 12:00~ 15:00~ ]
「アフガニスタンを本来あるべき緑豊かな国に戻す」 「子どもたちが将来、食べ物に困らないように」 故伊藤和也さんは、2003年より約5年間、ペシャワール会「緑の大地計画」に加わりアフガニスタンで農業支援をされていました。 現地の人々に受け入れられた何よりの証でもあるアフガンのこどもたちの笑顔と、アフガンの人々と共に伊藤さんが取り組んでいた事業をご紹介します。 どうぞご来場ください。
パキスタン北西部でも、建国以来最大と言われる洪水が発生し、大きな被害が出ました。8月下旬の段階で被災者は、およそ2000万人。国連はそのうち350万人の子どもが、コレラ・マラリアなどの感染症の深刻な危機に直面していると発表しています。被災地は穀倉地帯でもあるため、食料不足による飢餓の拡大も懸念されています。
さらに深刻なのは、被災地に重なる地域に、アメリカ軍とパキスタン軍が「タリバン掃討」を名目に度重なる軍事攻撃を繰り返し、住民の難民化と貧困が拡大していたことです。行き場を失い、河川敷にも住み着いていた人々に洪水が押し寄せ、多くの犠牲が出てしまったのです。 また、洪水によって、北西部から大量の地雷が流出し、すでにこれに触れた子どもが、手や足を失うなどの被害が出ています。戦場から逃げてきた人々を、地雷が追いかけ、伝染病や飢餓が更なる死者を生み出しています。
米軍による「誤爆」などが日常化していたこれらの地域では、政府と米軍に対する怒りが高まっており、この地域のタリバンは外国軍の支援の拒否を宣言しました。
こうした中で、米軍とパキスタン政府の要請を受ける形で、日本も自衛隊の派遣を決定しました。しかし、もともと災害の背景にあったのが米軍とパキスタン軍による北西部への軍事侵攻だったため、これらの要請を受けた自衛隊の派遣は、日本が米軍とパキスタン軍の側についたというメッセージを人々に与えてしまう可能性があります。
世界各地を襲っている異常気象、戦乱による自然破壊のもとでたくさんの悲劇や貧困が生まれ、戦争の種が拡大してしまっています。
現地に根ざし、「水は命である」と進められてきたペシャワール会の水利事業は、砂漠を緑の大地に変え難民の帰還をもたらしてきました。
度重なる大災害のもとにある、アフガニスタン、パキスタンの現状を知り、私たちができることを模索し、力をあわせて歩いていきましょう。